パーソナリティ障害という見方④
こんにちは。
いきなりですが、常に追い立てられるように生きてるなぁと感じてませんか?
常に楽しむことよりも義務を優先してしまいませんか?
常に努力し、何事も完璧にこなさないと満足できないということはありませんか?
これらの質問のいくつかにイエスと答えた方で生きづらさを感じている方がいたら、
強迫性パーソナリティ障害
かもしれません。
今日はこの障害についてみていきましょう。
そもそもパーソナリティ障害って何?というかたはこちらからどうぞ。
>>パーソナリティ障害という見方① - きのしたの心理雑貨屋
強迫性パーソナリティ障害チェック
強迫性パーソナリティ障害の人は次のような特徴を持ちます。
チェックテスト形式になっているので試してみてください。
強迫性パーソナリティ障害
秩序、完全主義、精神および対人関係の統一性にとらわれ、柔軟性、開放性、効率性が犠牲にされる広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。
以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。
(1) 活動の主要点が見失われるまでに、細目、規則、一覧表、順序、構成、または予定表にとらわれる。
(2) 課題の達成を妨げるような完全主義を示す(例: 自分自身の過度に厳密な基準が満たされないという理由で、1つの計画を完成させることができない)。
(3) 娯楽や友人関係を犠牲にしてまで仕事と生産性に過剰にのめり込む(明白な経済的必要性では説明されない)
(4) 道徳、倫理、または価値観についての事柄に、過度に誠実で良心的かつ融通がきかない(文化的または宗教的同一化では説明されない)。
(5) 感傷的な意味のない物の場合でも、使い古した、または価値のない物を捨てることができない。
(6) 他人が自分のやるやり方どおりに従わない限り、仕事を任せることができない、または一緒に仕事をすることができない。
(7) 自分のためにも他人のためにも、けちなお金の使い方をする。お金は将来の破局に備えて貯えておくべきものと思っている。
(8) 堅苦しさと頑固さを示す。
いかがでしたか?
4つ以上当てはまった方は強迫性パーソナリティ障害かもしれません。
デメリット
一見、職人気質できっちり仕事をこなすできる人間のように見えるけど、度を越した完璧主義がかえって効率を落としてしまうのがこの障害の特徴です。
ささいなミスをも許すことが出来ず、善と悪、正しいことと間違っていることがはっきりしていて、間違うことは悪であるという強い信念を持ちます。
完璧主義でありすぎるが故に、鬱病や心身症にもっともなりやすいパーソナリティ障害でもあります。
のんびりすることが苦手で、リラックスしようとすると落ち着かず、常に何かの努力をしていることが正義だと思っています。
ずっと張り詰めている糸のようなものなので、突然ぷつりと切れてしまうときがきてもおかしくありませんね。
またこのタイプの人はかなりの駆け足で作業を進めるので、周りの人が怠けているように見えてしまうこともあるようです。
結果自分と同じ仕事量ややり方を押し付けてしまい、軋轢を生んでしまうこともあります。
メリット
この障害を持った人は基本的に誠実で努力家です。
義務や約束をきっちり守るので、とくに仕事における関係では信頼できる人であることが多いです。
行き過ぎないように注意さえすれば、できる人間になりえます。
ですので強迫性パーソナリティ障害は、パーソナリティ障害のなかでもっとも障害らしくないとも言われます。
どのように克服するか
この障害を克服するには次の2つが効果
的でした。
・休むことの大切さを意識する
・「100点を1個とるより60点を3個とる方がいいこともある」と意識する
休むことの大切さを意識する
人間にとって休むことはとても大切です。これ誰でも頭では理解しているでしょう。僕もわかっていたつもりでした。
しかし目の前にやることがあるとそれに必死になりすぎて休むことを蔑ろにしてしまうこともあります。
ですので、常に意識的に休みを入れることを大切にすることが大切です。僕はそれで改善したかと思います。
「100点を1個とるより60点を3個とる方がいいこともある」と意識する
毎日やらなければならないことはたくさんあるなかで完璧に仕上げなければならないものというのは実はそんなにないですよね。
強迫性パーソナリティ障害の人はそれを忘れがち、すべてに全力を注ぎがちです。
絶対にミスが許されない仕事だけきっちりやって、残りは合格点ギリギリでもいいじゃないか。そういう風に考えられるようになるとだいぶ楽になります。
僕は大学時代、塾でアルバイトをしていました。20人ほどの集団授業を受け持つかなりしっかりした塾でした。
その塾では若手の先生方と関わりが多かったのですが、そのなかですごく業績を上げる先生がいました。
その先生の仕事をよくみてみると、驚くくらい手を抜きます。ときには見ていて大丈夫か?と思ってしまうくらい露骨な手抜きもしてました。
でも業績は上げるんです。ポイントさえ押さえれば、業績は上がっていたんです。
彼を見てから僕はなんでもかんでも全力出すことはやめることにしました。そのおかげで楽になったし、総合的な生産性は上がったと思います。
最後に
典型的仕事人間になってしまう強迫性パーソナリティ障害。
自分を追い詰めがちで精神疾患につながりやすい障害でもあります。
ある程度の気楽さ、楽観性は意識して身に付けるべきかもしれませんね。
それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
次回はシゾイドパーソナリティ障害です。